働く前の意識の切り替え

これは私の場合だけれど。


「どこかに通って仕事をする」ということに長い間こだわっていた。地域の求人情報もせっせと見ていた。でも、週1、数時間の作業を半年続けて、その後体調を崩した。これはその作業のせい、というよりは、調子の悪い時期に1ヶ月ぐらい休めなかった、ということが原因だったと思う。


もう外で働くのは無理だと思った。そこで必死で考えた。自分のこれまで勉強してきたこと、スキルは、社会でどのぐらい必要とされているのか、売れるのか。バイトでもボランティアでも得意で感謝されたことは何か。
少し後に、主治医にこの話をした。「この年まで自分の市場価値って考えたことがなかったんですよ」と。すると、「それができるなら障害じゃないわよー」とあっさり返された。


敷居の低いイベントから出かけていくようになった。そもそも名刺交換とか習ってないので不安でしょうがない。少しずつ慣れていった。正社員と名刺交換すると、「あー、フリーの人ですね(ふーん)」みたいな反応をされるけれど、たまたまその時自分の作ったものを見せたら、一瞬で評価が変わったりした経験もした。


とあるSOHOグループのイベントに行って、そこのメンバーの技術力的にはそんなに高くないことに気がついた。「あれもこれも出来なくても食っていけるのか…」と正直驚いた。彼ら、彼女らに比べて私に欠けているのは、営業力やこれまでの実績ぐらいか、とも。


障害や病気がある人が、起業して社長になっているケースも少しだけど垣間見た。家を出られなくても社員が10数人いて、それでやっていけるのだからすごいと思った。


今細々仕事をしているけれど、その中で得意不得意が見えてきた。受注仕事の良さとしんどさも。収入的には全然満足のいくものではない。次のステップを模索中。



何が言いたいかというと、発達障害の人が仕事につくにあたって、いろいろな知識の欠如や思い込みが標準より強くて、うまくいかないケースもけっこうあるのではないだろうか。