暗に要求している訳ではない。

昨日のしいたけ話で思い出したこと。


小学校低学年の頃だっただろうか。母方の伯母のところに遊びに行って、市場を一緒に歩いていた。魚屋の前で一言。
「こんな赤いお魚食べたことがない」
…鯛でした。
私にそう言われて、伯母はその魚を買ったらしいがよく覚えていない。


後年、私が不調に陥ったときに、母はその件を持ち出してきて、「周囲を婉曲に自分の意図で操るいやらしい子」と責めた。しかし、私の中には「この魚食べたいー!」という自分で感じ取れる感情はなかったのだ。あれば言うだろう。


私に感じ取れたのは、「魚が食べたい」のもっと手前の段階にある「珍しい魚がある」ということで、それを表現したら、周りが勝手に動いた、というのが私の主観。
でも、定型のコミュニケーションの一つとして、「直接的に言わないで間接的に要求を表現する」という方法があるから、それと似通っていて紛らわしいのだと思う。