そうじ力と「見なかったことにする」力
いつもの本屋通いで、そうじ力フェアをやっているのを見つけた。ちょこっと立ち読み。
散らかった部屋の生み出す負のエネルギーはけっこうある。鬱も生む。
逆に捨てることでエネルギーが生まれる。
3日計画をたてる。「捨てる」「掃除」「片付け」などのテーマで毎日1ヶ所作業をする。
など、なるほどと思うことが多かった。
春に鬱っぽくなってから、片づけるスキルがずいぶん下がっていて、固定した部屋の風景をだんだん意識に入れないようにしていることに、危機感を覚えていたので。ちょうど年末大掃除。見通しがよくなってすっきりした空間を見ると気持ちがいい。
全部は無理でも、1ヶ所ずつならやっていけそうだと思った。あと、これまで習慣にならなかった理由として、すっきりして気分がいいということを覚えておけない、ということがあると思う。
見なかったことにするのが得意だ。冷蔵庫に入れっぱなしの期限切れの食材も、廊下のほこりも。
「哀しい予感」の主人公の叔母、ゆきのさんを思い出す。一人で一軒家に住んでいて、主人公に傘立てにカビが生えていることを指摘されると、「裏に持っていけばいいのよ」と軽く言う。そこにはこれまで彼女が「見なかったこと」にしてきたものたちが積み上げられている。主人公は人に対してもこのような態度なのかと哀しく思う、という話。
哀しい予感 | |
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